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天下一舞踏会 決勝戦Ⅱ

  : 

今日も生と死の間に、揺れてます。

20171230 withKと樹海 

おかげさまで、今年も当ブログに助けられた(;´▽`)
生きてる意味を見失いそうな日々に、自分で意義づけられる唯一の場所だった。
他力本願でしかない毎日に、自分しかいないこの世界だけは充実していた。
とはいえ最近は、面白いかなということを考えられても、ブログにするエネルギーが不足している。書き始める勇気すら感じられないのだ。
この時期はおおむね、快晴になることが多い。本日も例に漏れない一面の青空である。こんな日はカーテンを閉め切って画面に向かう。今年も青空を好きになれなかったのだ。

気楽に書き始め、そのうちにヒートアップしてくる。それが私が考える理想のブログの書き方である。
「○○を書こう!」としてちゃんと書き切れるのがプロ、本職の人だろう。
そうでなければ、「○○を書いてください」というオファーに応えることができないのだから当然だろう。
私もそれを目指したいとは思う。思うけど続かない、書き切れないんだな~(´Д`)

今年は「緑のたぬき」を年越しそばにする。



Kの心は揺れていた。
Kはすでに、どこまで行っても木が生い茂る樹海の真ん中にいた。Kはここに来るのをもう少し"日延べ"すればよかったのではないかと、ふと思ってしまった。別に心残りはない。だがここにはいつでも来られるのだからと、考えただけだった。

その日Kは、会社から帰宅したKは家には帰らず、そのまま駐車場に向かって車に乗り込んだ。
3時間ほど運転したKは、目的地である樹海近くの駐車場に着いた。車を止めると、携帯電話、財布をポケットに入れた背広を脱いだ。シャツ一枚になったKは、かなり肌寒く感じた。脱いだ背広を後部座席に放り出すと、Kは「いよいよか…」と、自身の決意を改めて確認し、車外に降り立った。
Kは駐車場の出入口とは反対の仕切りに向かった。仕切りの向こうは樹海に面していて、Kはそれを承知で仕切りを越えた。
Kは樹海に入った。Kは月明りだけを頼りに、どんどん奥に進んでいった。樹海の奥に進むほどに、車内でも肌寒かったのがだんだんと寒さが和らいでいくと感じていた。世間では到底受け入れられていないと感じていたKだったので、この感覚はきっと、樹海が自分を受け入れてくれたのだなとうれしい気分になった。さらに、ここには自分みたいに思っていた"同志たち"がたくさんいるので、きっと迎え入れてくれてるのだろうと解釈した。
「樹海はこんなにも自分を受け入れてくれるというのに…」
Kは、まだ世間への未練がある自分の心の部分に対して呆れつつ、奥へ奥へと歩みを進めた。

ここまで来てしまっては、もう元来た駐車場まで戻ることはできない。ここに来たら、戻るという概念は全く通用しない。万が一樹海の外に出られたとしても、それは戻ったのではなくて、出発点とはかけ離れた場所になるだろう。
「はあ・・・」
Kはため息をついた。
後悔ではない。むしろ躊躇なくこの状況まで来られたことを誇らしくすら思っている。まだ先ほどの"日延べ"の気持ちがまだ残っていたことと、この後どうするのだろうという逡巡からくるため息だった。
他人はKの行為を自殺だと思うだろう。だがKは、それを実行する用意は何もしていない。例えば首吊りをするにはロープが必要だが、それを携行してきたわけではない。
もし首吊りありきでこの計画をした場合、自分の体重を支えられるロープを用意しなければならないと、Kは考えていた。すると、ロープを購入するためには売っている店舗に行く必要がある。その店舗にて、何らかの躊躇するきっかけが発生しないか。生を継続する何かを購入したくならないか。
なのでKは、首吊りありきで考えるのは得策ではないと思った。
他の方法でも同様の可能性があると考え、何か道具を準備することはしなかった。何よりKは、すぐに死にたいわけではなかった。Kは自身の存在を、世間と隔絶したかっただけだった。
唯一の道具と言えば、ここまで来るための車だった。その車は2か月前に、走行距離が20万キロを超える中古の軽自動車を買っていた。この計画をする前に車を持っていたのは、Kにとっては運がよかった。今回の計画のために自動車の購入を考えるというのは、先のような思考に陥ってしまう可能性があったからだ。
とにかくKは、この計画は樹海に入ることまでとして、あとは樹海に身を任せようと考えたのだ。

「これからどれくらいの時間、過ごすのだろう」
Kにとっては、もはや時間の経過は関係なくなるはずなのに、つい今までの思考回路に陥ってしまったのは無理もないだろう。
風はなかった。ひんやりとした空気の中を、Kが掻き分けることでしか気流は起きていないようだった。
大型の獣の気配は感じられない。トカゲだろうか、小動物が落ち葉を鳴らす音だけが鮮明に、Kの耳に届いた。
Kの心の中には、もう恐怖という感情はない。この時間が永遠に続けばいいのにと、Kは思った。世間に居るときには思ったことがない幸福感にKは浸っていた。


(たぶん続かない)


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