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天下一舞踏会 決勝戦Ⅱ

  : 

今日も生と死の間に、揺れてます。

電車まわりに棲みつく奇異な男たち 

これから挙げる3人は、私が通勤中に見る奇異な男たちである。


1.一刻も早く改札を抜けたい男

品川駅発7時30分の蒲田行き。
終点の一駅手前の大森駅が近づいてくると、東京側の車両から私の居る蒲田川の先頭車両に移動してくる。この男が大森駅で降りるとするならば、大森駅の階段は東京側にあるため、初めて男を見た人は奇異に思うだろう。

普段は進行方向右側のドアしか開かない京浜線だが、蒲田終点の電車に限っては、蒲田駅に着くと左側のドアが開く。
蒲田駅を目指す私が、左側のドアの角に立っていたある日、東京側から移動してくるその男を初めて見た。白髪で背の高い、定年まで10年を切ってそうなサラリーマン風だ。
大森駅が近づいて来たタイミングだったので、男は降りるために右側のドアに行くと思いきや、なんと私の居る左側のドアにw(゜o゜)w
男は私の目の前で、ドアにピタリと張り付いたのだ。蒲田で降りたいにしても、この"準備"のタイミングは異常である。
蒲田駅に着きドアが開くと、男は一目散に階段を駆け上がっていった。
次の日も同じ電車で観察していたが、男は同じ行動をとった。
なるほど、男にとってここは毎朝のポジションなのだ。

この男を直視していると、何かにせかされるようにポジションに向かっていく。にもかかわらず、全くと言っていいほど足音がしない。男が来ることを意識しつつ、私が窓の方に意識を向けていると、何の音も気配も感じない。「今日は来ないのかな?」と、大森駅前でポジションを見ると、いつものようにドアに張り付いていた。
駅についてドアが開くと本気で駆け抜けていくため、男の顛末を最後まで確認したことはない。だが駅の構造から、男はJRから東急に乗り換えたいのだろう、と予測できる。
たったそれだけのことに、大混雑の駅のホームと階段を全力で駆け抜けるリスクを厭わないというのは(^_^;)
私の価値観に照らせば、この男は大馬鹿者の烙印を押さざるを得ない。


この男については通勤にこだわりをもっただけの、どちらかというとまともな人間だとは思う。
次からが本番だ。


2.ホームの先端に立つ男

電車としては1.のと同じのに乗れば見られる。ただこの男は、ある程度長い時間いると思われるので、発見できる電車は他にもあると思う。
新橋駅の東海道線ホーム、品川側の先端に立つスーツ姿の男。
このホームは、男が立つ先端部分は屋根がない。だから朝日を直接浴びている男の存在が際立って見えるのだ。雨の日は傘をさしてまで、このポジションをキープしている。
ただ立っている。電車が来ても乗るそぶりを見せない。また身体は品川方面行に向いているように見えるが、細くなったホームの先端にいるから、どっちに乗るのかも怪しい。
男の奇異な行動は、電車に乗らない以外にもう一つ。
京浜線から男を見ると、男は体を向こう側に向け、電話(推定)を耳に当てている。体の向きをそのままに腰をひねらせ、こちらを見つめる。まるで男の存在に気付いている私を見つめるかのように。


3.封筒を運ぶ男

蒲田駅17時42分発の南浦和行き。ほぼ毎日定時退社している私が、最短で帰宅を目指したときに乗ることができる電車である。
この男は格好にインパクトがある。
黒縁の眼鏡にベージュ系のチノパン。縮れた長髪を後ろでぐちゃぐちゃっとまとめ上げて、顔には一面のヒゲ。
上着を着ていることもあるが、必ずそでをまくり上げている。
右手には必ず、ぱっくりと口をあけたままの空色のA4サイズの封筒を、上に向けて持ち上げている。封筒以外の持ち物はない。
電車が有楽町駅の駅に着くと、男はホーム上を品川側に向かって歩いていく。おそらく、ここから電車に乗り込むのだろう。次の東京駅に着くと、男はホーム上に現れて上野側に向かって歩いていく。
私が乗ったままの電車は動き出すが、男が最初の階段を通り過ぎるところまでは確認できる。
封筒ひとつで丸の内を闊歩するこの男。そして封筒の中身は、一体何なのか。


毎日のようにこの3人を見ていて、全くいい気持ちはしていない。
いつかこのうちの一人でも欠ける日が来るのだろうか。



今の行動への異常な執着。その執着は、彼らが死してもなお、今の行動を続けるような気がしてならない。
何十年か先に彼らが、そして私すらいなくなったこの世で、これらの現場に異形の目撃例があったらそれは・・・
いや、ひょっとしたら彼らのうち一人二人については、見えているのは私だけなのかもしれない。
この記事を書いたことにより、彼らの勘気に触れてしまったかもしれない。


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